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日本は、幸い、水の悪影響の出方が少のうございますが、非常に降雨量が多くて、また河川も急流で、降ったら一気に海に流れてしまうという状況でございますので、水の汚染問題が比較的顕在化しにくい状況ではございますが、これも程度の問題でございますので、今後、注意していかなければいけないんではないかと思います。

そういうことで、大変重要な水の問題なんですが、聞くところによりますと、学校教育の場では、海・川・水のことを教えることは非常に少ないと聞いております。最近の子供たちは自然に親しみ、その中で楽しんで、自然にいろいろなことを学んでいくという自然体験が非常に少なくなっているように思います。そういう状況ですので、やっぱりなおさらのこと、学校教育の中で海から水を教えることの大切さが増しているんではないかと思っております。あまり自然体験のない、頭でっかちな子供ばかりできても困るなというのが、率直な感想でございます。

そんな折に、新しい学習指導要領が定められまして、2002年から総合的な学習の時間が新設されるということになりました。みずから学び、みずから考え、判断をする力を身につけるというような総合的な学習のねらいのことを考えますと、海・川・水の問題というのは、そういう学習の対象として、ちょうどぴったりではないでしょうか。私ども日本財団では、そんな思いから、このセミナーを企画させていただきました。この機会が皆様のお役に立てば大変うれしいと思っております。

なお、私どもは、モーターボート競走法という法律に基づきまして、地方自治体が行います競艇事業の収益金の一部の交付を受けまして、それでいろいろな公益的な活動を助成させていただいております。その一環といたしましては、移動海洋教室、あるいはマリンサイエンススクール、体験航海、海洋関係の博物館活動、海洋センターなど、さまざまな海に関する学習支援活動の資金助成も行っております。本日お配りします資料には、それらに関するものも入っておりますので、後ほど、それらもごらんいただき、活用いただきたいと思います。

それでは、本日は濱田先生、風呂田先生、宇多先生、清野先生とそうそうたる方々に講師をお願いしております。これからの数時間が有意義なものとなりますようにご期待申し上げまして、ごあいさつとさせていただきます。

どうもありがとうございました。(拍手)

 

 

 

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