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―― memento mori 香川2000 ――

「死」を見つめ、「今」を生きる

2000.9.24

高松市民会館

 

司会 長らくお待たせいたしました。ただいまより「memento mori 香川2000――『死』を見つめ、『今』を生きる」を始めさせていただきます。

memento mori とは、ラテン語で「死」を想えという意味です。「死」を想えとは、サブタイトルの「死」を見つめ、「今」を生きるということを意味しているようにも考えられます。昨年の長崎県に続き、こちら香川県で開催されます「memento mori 香川2000 『死』を見つめ、『今』を生きる」は、限りある人生を自分らしくよりよく生きるために、みなさまと一緒に「死」を見つめ考えるという趣旨のもと、香川県、高松市ほか、多数の地元団体のご支援をえまして日本財団が開催いたします。

ご承知のとおり、私ども日本財団は、当県丸亀市をはじめ、全国24カ所で開催されます競艇の売上金の一部を財源としまして、国内の地域の福祉から世界の人々の幸せと平和のためにお役に立てるべく事業を行っております。当セミナーも、参加される方々にとって必ずや有意義なお時間になると確信し、笹川医学医療研究財団、ライフ・プランニング・センターと協力しながら、今後も全国的に展開していきたいと考えております。本年は本日以外に10月17日に静岡県でも開催いたします。本日は長時間となりますが、最後までおつきあいいただきますようお願い申し上げます。

申し遅れましたが、私、本日の司会進行役を務めさせていただきます日本財団公益・福祉部公益振興課、林直美と申します。よろしくお願いいたします(拍手)。

それでは、最初に主催者を代表いたしまして、日本財団常務理事、西澤辰夫よりご挨拶申し上げます。

 

西澤 みなさま、本日はご参加いただきありがとうございます。このように多くの方々に参加いただいて開催できますのは、先ほど司会者も申しましたように、香川県、高松市、また香川県看護協会等々、地元の関係の方々のご支援あってのことでございます。ここに深くお礼申し上げます。

日本財団は、ここ数年ホスピスプログラムの促進を重点事業の一つとして取り組んでまいりました。本日、講演いただきます日野原先生、デーケン先生をはじめ、日本におけるホスピス運動において船頭的な役割を果しておられる方々にお集まりいただき、助言、指導、提言をいただきながら取り組んでまいりました。

いくつか申し上げますと、まず日本看護協会に話をして、認定看護士制度にホスピス専門のコースを設けていただき、これを支援しております。また、人材養成のため、先駆的ホスピスにおいて外からの実習生を受け入れる、そういう体制をとっていただくために協力をしております。ちなみに、香川県内では初めての施設としてのホスピスが、この4月、三豊総合病院に開かれましたが、いま申し上げました実習の制度にのって学ばれた方々が、ここでも中心的な役割を担っておられると承っております。

そのほか、ホスピス施設の建設に対しまして協力をしてきておりますほか、在宅ホスピスについての調査・研究などをすすめております。最近、緩和病棟、あるいはホスピスの開設、また在宅ホスピスに取り組む方々に広がりが見えておりますけれども、これらがほんとうに患者本位の配慮されたものとなりますには、関係者のご努力は当然としても、社会の理解、あるいは地域で支える仕組みが必要であり、そのためにはいまの時期が非常に大切だというふうに思っております。本日の集会もそのような思いから開いたものでございます。

 

 

 

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