パネルディスカッション
「死」をみつめ、「今」を生きる
司会 ただ今より「『死』をみつめ、『今』を生きる」をテーマにパネルディスカッションを始めさせていただきます。
それではパネリストの皆様をご紹介させていただきます。
まず、最初に遠藤順子さん。遠藤さんは、慶應義塾大学仏文科在学中に、作家遠藤周作氏と出会われ、1955年結婚。1996年、遠藤周作氏と死別。昨年、狐狸庵先生と親しまれ、今、なお多くのファンを魅了しつづけている亡夫周作氏との思い出を綴った『夫の宿題』を上梓されました。
現在はエッセイストとして活躍され、遠藤周作氏が生前提唱された「心あたたかな医療の実現運動」の宿題を果たすために、多忙な毎日を過ごされています。
続きまして、イエズスの聖心病院看護婦、木場田潤子さん。木場田さんは、国立久留米看護学校をご卒業後、済生会熊本病院に勤務され、1993年、訪問看護婦養成講習会を終了されました。現在はイエズスの聖心病院ホスピスにに勤務されておられます。
日本看護協会が昨年度より設置し、本年3月に認定した、わが国初のホスピスケア認定看護士の第1期生10名のお一人で、今後のホスピス専門ナースの指導的立場でいらっしゃいます。
続きまして、堂園メディカルハウス院長、堂園晴彦様。堂園さんは、国立がんセンター勤務、米国での研修を経て、1988年より鹿児島大学付属病院に勤務されました。1996年、家族といっしょに安らかな最後を迎えられるようにサポートをしたいという主旨のもとに、ホスピス施設「堂園メディカルハウス」を鹿児島県に開設されました。
また、「北風の中、寒さにふるえながら背中を丸めて旅をしている旅人に、そっとフロックコートをかけてあげようというフロックコート・スピリット」の理念のもとに医療を展開され、癌遺児たちのために「フロックコート基金」を設立されました。
著書には昨年執筆された『それぞれの風景〜人は生きたように死んでいく〜』がございます。
そして、先ほどご講演いただきました上智大学文学部教授アルフォンス・デーケンさんにも引き続きディスカッションに加わっていただきます。
最後にコーディネーターをお願いいたしますテレビ長崎報道制作局部長、永石和夫さん。