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69]高温場の圧縮性を考慮した乱流熱対流の解析

(その1)低マッハ数近似による数値解析

胡長洪、福地信義(九大)

火災時の煙流動のように高温熱源があり、密度変化が大きいために起こる圧縮性流れを考慮した非定常の乱流熱拡散現象を解明するために、低マッハ数の近似とその数値計算法を提案した。さらに、この計算法を高温線熱源上のサーマル・プルーム現象に適用し、解析値および実験結果と比較し、その適用性について考察した。

 

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Comparison of calculated temperature distribution with experimental data, z=0.5, QL=104W/m

 

70]ペトリネットを利用した工場シミュレータの構築 ―第2報:作業情報の詳細化に柔軟に対応する工場シミュレータの構築―

青山和浩、野本敏治、猪上太(東大)

生産計画において工場シミュレーションに対する期待は高まり、できるだけ早期の工場シミュレーションを実施したいという要望がある。しかし、上流と下流の生産計画では扱う情報の詳細度が異なることが問題となる。そこで、シミュレーションで必要な情報である「作業」と「工場」に対して個別にペトリネット・モデルによる表現を検討し、これらのモデルを必要に応じて組合せることによって生産計画の詳細度に応じた工場シミュレーションを可能とする工場シミュレータを提案した。

 

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Concept of Dynamic Petri Nets

 

71]バーチャルファクトリーを用いた生産計画システムの開発

佐々木裕一、三浦正美、山本郁夫、伊藤健、飯田昭男(三菱重工)

バーチャルファクトリーとは、工場をコンピュータ内に表現し、シミュレーションを行うことで工場ライン設計や改善効果の事前検証を行うシステムであり、自動車産業などでは、生産性向上に貢献している。造船業においても、このようなシステムを用いて長時間の工場負荷を検討し、最適な生産計画を立てることは非常に有効だと考えられる。本研究では、バーチャルファクトリーを用いた造船用生産計画システムを開発し、有効性を検証した。

 

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72]ニューラルネットワークを利用した船殻ブロック搭載シミュレーション

奥本泰久(近畿大)、吉田壮志(日本オフィスメーション)

本報は船台工程でのブロック位置決めに関し、形状誤差を含む搭載ブロックを設計位置に近付けて、船殻工事が最小になる最適位置にセットする方法を、ニューラルネットワークの手法であるホップフィールドモデルを使ってシミュレーションしたものである。

簡単な例として平板ブロックを対象にしたパイロットプログラムを作成した。これによる試計算の結果、初期設定値と比べ1/3〜1/4に誤差が少なくなり、シミュレーションの効果が確認できた。

 

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