【3】視覚障害者の生活に関わる人たちに対しての盲導犬に関する情報の提供
[1]視覚障害者の家族に対して
視覚障害者が生活していくなかで、家族の存在は、物理的にも精神的にも大きな影響を与えるものと思われる。視覚障害者の家族に対して、盲導犬そのものに関する事(たとえば、糞尿の処理はどうするのかなど)とその盲導犬を利用することによって視覚障害者がより快適に過ごせる生活を理解してもらうことができれば、家族による視覚障害者への盲導犬利用の助言も期待でき、結果的に、視覚障害者の盲導犬利用促進につながる。視覚障害者の家族に対しては、視覚障害者に準ずる情報提供の方法もあるが、最近のパーソナルコンピューターの急速な普及を考えると、ホームページの開設といったインターネットを活用した情報提供も積極的に検討するべきであろう。
[2]家族以外の視覚障害者の生活に関わる人たちに対して
例えば、盲学校の教師、自治体における視覚障害者に関連する部署(福祉課、社会福祉事務所など)の職員、病院の医師、視覚障害者施設の職員、指導員といった人たちであるが、彼らの盲導犬に対する意識や理解の程度が視覚障害者に対する盲導犬に関する情報の提供量に大きく影響することが考えられる。彼らに、盲導犬そのものと盲導犬を利用する生活とはどのようなものかについて正確に理解してもらうことは、当然必要なことであるが、それに加えて盲導犬に関する情報のビデオやテープ、パンフレットなどを製作し、提供することによって、彼らが、視覚障害者に盲導犬に関する情報を伝えるのを助ける活動も重要であろう。