1)各種の警報(次のような警報を出し、運航者の指示を待つ)
・偏位警報 : 自船の位置が計画航路から外れ、その量が許容限界を超えた場合に出す音響や視覚による警報。
・自船位置警報 : 2種類の測位位置(Heading、Position)をモニタして、それが前もって設定していた許容量以上の差を生じたときに出す警報。
・針路差警報 : 自船の現在の船首方向が計画針路から設定許容値以上にはずれた場合に出す警報
・低速警報 : 対水速度が自船の操船に必要な速力以下となった場合に出す警報 等
2)各種の表示(次の情報を常時表示し、運航者に現状を知らせる)
・Steeringモード
・航路のコースと実際の船首方向
・現在の位置、航路からの偏位量、及び速力
・現在の船首方向、位置及び速力の情報源
・TO-ウエイポイント、NEXT-ウエイポイントに関する情報
・TO-ウエイポイントまでの時間及び距離
・各種センサーの状態と故障 等
3)準備しておく情報(次のような情報を用意し、運航者の要求に基づき表示する)
・ウエイポイントのリスト、これにはウエイポイント間のコースや距離を含む
・トラックコントロールに関係する全ての許容限界値や設定値
4)コース変更の早期表示(コース変更にあたって事前に運航者に知らせる)
計画に基づくウエイポイントでのコース変更では、舵を切る1分前までにコース変更を表示する。
このようにトラックコントロールシステムではセンサーとして測位システム、船首方向計測システムそして速力計測システムが不可欠であり、しかもそれらは連続的に使用できるものでなければならない。こうした条件を満足する測位システムは現状ではGPSやDGPSのみである。