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iii. 残波岬周辺裾礁上で同等の面積の3地点A、B、Cを実験区域として選択した。選択に際し、a)オニヒトデ密度やサンゴ被覆度、地形などの条件ができるだけ似通っていること、b)互いに十分距離を隔てており一つの区域の駆除が他の区域に影響を及ぼす可能性が低いことのふたつの条件を満たす地点を得ようとつとめた。しかし、このような条件を完全に満たすことは困難で、3地点で生サンゴの被度に差があった(A:5〜14%、B:23〜30%、C:7〜9%)。

iv. 3地点の駆除範囲を定めた。範囲は岸と平行な200mを一辺とし、岸と垂直な直線で波打ち際から水深20mまでを一辺とする長方形とした。ただし、最深部分については、20m以浅でも海底がオニヒデが分布しない砂質となる場合はその水深までとした(図1)。駆除範囲は海岸近くに設置したウキで目印をつけ、さらに海底に海岸に垂直に設置したロープでダイバーに示した。

v. 地点Aでは12人が一度に駆除した。一方、地点Bでは努力量を分散させ、4人による駆除を時間を置いて3度行った。C域は対照区とし、駆除は行わなかった。駆除は、表1に示すように、約1週間をおいて行うように立案した。しかし、荒天のために北に面した残波岬に赴くことが出来なかったり、作業が不可能であったりし、実際の駆除の日程はたびたび延期された(表1)。

 

図1. 残波岬と実験区

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(i) 駆除は読谷村で通常駆除活動に従事しているダイバー(職業ダイバーおよびダイビングインストラクター)により、通常実施している方法によった。良く慣れた方法を採用することで、効率が高く、しかも安全な作業が行われると期待した。つまり、ボートで駆除域に赴き、スキューバにより潜水し、鉤あるいは銛でオニヒトデを採取し、それを水中に持ち込んだ網製の袋に入れ、袋が一杯になったところで袋を適宜ボートで待機している人に渡した。駆除は、それぞれの場所で全ダイバーが一斉に40分間のダイビングを行い、休息をはさんで再び全員一斉に2度目の40分間ダイビングにより行った。オニヒトデは漁港に持ちかえり、トラックに積み、運搬しバックホーで掘られた穴に埋めた。

 

 

 

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