こうした医学・歯学の進歩を一心に考えて下さった多くの方々のお陰で、歯学部は献体の数が少ないと言われながらも、私達が今回の実習のように恵まれた環境で解剖学実習が行えたことに心から感謝しています。
今日ほど医の倫理が強調され、医師・歯科医師の人格の育成が強く要望されている時はありません。将来、歯科医師になろうとする私たちが、歯学の専門科目の勉強を始めるに当たり、人体解剖学実習で「より良い歯科医師になるために、自分の身体を使って十分に勉強して下さい。」という願いを込めて献体された「無言の教授」によって、人体解剖学の知識の習得と同時に献体に対する感謝の気持ちと、その期待に応えねばならない、という大きな精神的教育を受けることができたと感じました。この責任と自覚とを忘れることなく、「より良い歯科医師」になりたいと思います。
最後に、お教えいただいた「無言の教授」の方々に深く感謝いたします。
人体解剖学実習を終えて
田廓酥?/P>
人体解剖学実習の開始に先立ち、オリエンテーションで先生方からお話をうかがったりビデオを観たりしていたものの、正直なところ私の心の中は不安や緊張が複雑に入り組んでいた。