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船舶職員法の解説

 

第1章 総則

 

第1節 船舶職員法の目的

 

船舶職員法(昭和26年法律第149号。以下「法」という。)は、船舶職員として船舶に乗り組ますべき者の資格を定め、もって船舶の安全を図ることを目的とする(法第1条)。

すなわち、本法は、人的面のうち特に船舶の航行に直接関係のある船舶職員の規制を行うことにより船舶の航行の安全を確保しようとするものである。

 

第2節 定義

 

1 船舶職員

 

本法において船舶職員とは、船舶において、船長、航海士、機関長、機関士、通信長、通信士及び運航士の職務を行う者をいう(法第2条第2項、第3項)。

運航士とは、いわゆる近代化船に乗り組み、甲板部又は機関部の航海当直を中心とした職務を行う船舶職員である(法第2条第3項、船舶職員法施行令(昭和58年政令第13号。以下「政令」という。)第1条)。

 

2 船舶職員法の適用船舶

 

1) 適用船舶

本法の適用船舶は、次の3類型の船舶から、2)で述べる非適用船舶を除いた船舶である(法第2条第1項、船舶職員法施行規則(昭和26年運輸省令第91号。以下「規則」という。)第2条第1項)。

1] 船舶法第1条に規定する日本船舶、すなわち、

(i) 日本の官庁又は公署の所有に属する船舶

(ii) 日本国民の所有に属する船舶

(iii) 日本の法令に依り設立した会社のうち、次のものの所有に属する船舶

・代表者の全員が日本国民であるもの

・業務を執行する役員の3分の2以上が日本国民であるもの

 

 

 

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