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図2.3.2.1 Results of Events Tree Analysis

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図2.3.2.2 Effect of Number of Smoke Detectors to Scale of Fire

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(5)Step5に代えて

モデル及び数値の妥当性については、今後のデータあるいは実験・経験の蓄積が望まれるが、試評価の実施とその結果の実績との対比による、モデル及び数値の見直しが効果的であると考える。また、ここで行なったETA評価に基づけば、火災安全設備の効果的な配置及び配備数の検討を定量的に行なう緒端になると考えられるが、解析目的と必要データの密度/種類の双方を勘案してデータを整備を行なう必要があると思われる。

(6)まとめ

−1)確率論的安全性評価手法の適用性について

以上の検討結果から、確率論を使って、火災安全性評価が定量的に行える可能性があること、リスク制御手段の効果を定量的に評価できる可能性のあることが確認された。但し、FTAやETAを実施するに際しては、各種機器の損傷確率や初期消火の成功の確率値及び物理現象を説明するための数学モデル等が必要となるが、多くの場合、妥当性を検証するための十分なデータが存在しない。従って、今後のデータ或いは実験・経験の蓄積が望まれる。機関室火災のように事故事例が多い場合は、適切なモデル化と過去のデータとの対応をとりながら統一的な方法で確率値を当てはめることにより、信頼できるリスク評価結果が得られると考えられる。

 

 

 

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