(4) 海洋環境教室
各地の小学校で、海洋環境保全への取り組みが活発に行われており、各支部においても小・中学生とその父兄を対象とした「海洋環境教室」が盛んに開催された。
海洋環境教室は、海上保安部署の協力を得て、巡視船艇の体験航海や一般公開に併せて開催され、それぞれの住む沿岸海域の海洋の現状を見学するとともに、海上保安部署の担当官や推進員を講師として、簡易水質検査用具を使用した水質観察などを行った。
また、今年度は、臨海の小学校だけでなく、山間部の中学生と教諭を対象として体験航海を実施し、併せて海洋環境教室を開催した支部もあった。
今年度の特徴としては、各地の小学校が総合学習の一環として取り上げた、海浜のゴミ問題などに対して行う海洋環境教室が多く、若年層を対象とした海洋環境保全思想が広く普及していることがうかがえる。
西の浜はゴミ箱じゃない! ―亀山小学校4年生の取組み―
東海地区ブロック会議で、名古屋支部・明壁みち子推進員(常滑市小鈴谷漁業協同組合参事)から資料提供のあった、亀山小学校の海洋環境保全への取組みについて紹介します。
渥美郡渥美町立亀山小学校は、渥美半島の南端部(伊良湖岬から北西に5km余り)に位置し、西側には、三河湾に面する砂浜の海岸「西の浜」があり、南側(外側)には遠州灘に面する海岸があるところに所在します。
この小学校の4年生14名が、西の浜がゴミで汚れているのに心を痛め、海浜清掃等による西の浜クリーン活動を続け、学芸会を通じて、全校生徒や父兄に、さらには、三河湾や伊勢湾周辺の地方自治体や漁業協同組合へとクリーン活動の輪を広げることとなったものです。
このたびの小鈴谷漁業協同組合あての手紙(漁業等に伴う発生ゴミの抑制及び適正処理のお願い)は、これらの活動の一環として寄せられたものです。
なお、海洋環境保全推進週間の11月4日、同小学校において、海洋環境保全教室を開催し、レジンペレットや水の汚染度等について学習しました。
(東海地区会誌「Marine Eco Press 第13号」より抜粋)