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5-6 リサイクル拠点における事業のフィジビリティ

 

(1) 一般的に言われているフィジビリティ

リサイクル拠点で整備する各リサイクル事業については、現段階では、敷地面積と総投資額しか情報の無いものが多く、フジビリティを評価するには情報が不足している。

批判を承知で、あえてラフな言い方をすれば、一般には、設備投資金額と事業収入がほぼ近似していれば、事業性があるという見方がある。前項の表-5・4では、設備投資額を新聞情報等から把握したが、これらは、土地代を除いたものがほとんどで、事業のフィジビリティは土地代もしくは賃借料の多寡も大きく影響することから、その意味でも情報が不足している。リサイクル事業は手作業の部分が多く、コストに占める人件費(すなわち要員数)の割合も大きく事業性を左右し、その情報も不明な現状では、正確なフィジビリティを検討するのは困難である。また、廃棄物処理コストには輸送費の占める割合も多く、この部分も、未だ不明な部分が多く、フィジビリティを議論するには、なお詳細な調査研究が必要である。

また、多くの先進事例で見られるように、例えばエコタウン事業などでは、設備投資などの最高1/2までの助成金が付く場合があり、それによって事業が成立する場合も少なくない。

 

本報告では、フィジビリティを評価するのは最小限にとどめるが、実際に事業を行っている、ペットボトルリサイクルの事業性は実証されているといってもよい。ただし、入札で処理量が決まることから、処理能力一杯の委託生産量を確保できるかが事業性を大きく左右し、参入が遅れれば遅れるほど、委託量の確保は難しくなる。

また、大量に受け入れが期待されている高炉原料化によるケミカルリサイクルも、処理委託費用は現在の日本容器包装リサイクル協会の設定している標準単価10.5万円/トン以下でも十分採算に乗ると言われている。

また、大商環境対策委員会(委員長=廣田馨・積水化学工業相談役)の検討では、プラスチックのリサイクルにおいて、高炉原料化、油化、ガス化などに共通して必要な分別・脱塩素化などの事前処理を一括して処理する工場の採算性が成り立つとの研究結果を発表している。(1999年12月5日、大商ニュース)

 

一方、設備投資額と事業収入推定額に最も乖離のあるのが、プラスチックの油化、ガス化事業であり、一般的にこの事業は経済性を成立させるのは現状では難しいとされている。

 

 

 

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