そこで、神戸港湾地区のリサイクル拠点の役割としては、高いリサイクル率(具体的には2015年目標値の95%以上)を達成できる次世代型使用済み自動車処理施設のモデル工場を誘致し、既存の処理事業者の体質改善への牽引車的役目を果たすと同時に、プラスチック処理、フロン処理、有害物等の処理施設を地域の共通インフラとして既存事業者の便益を図り、廃家電処理事業や廃プラスチック処理事業との協業を図り効率をあげる方向が考えられる。
さらに、使用済み自動車は比較的大型で重量物であることから、その静脈物流には海上輸送を活用することが有利とも考えられ(別途要検証)、また、取り出されたリサイクル部品等の移送・輸出には港湾施設が使えるなど、港湾地域での使用済み自動車処理事業は優位性を発揮できるものと考えられる。
2]廃タイヤ処理
廃タイヤは第2章・表-2・23で見たように、約1億本/年(重量約100万トン)が廃棄されている。これは自動車保有数とほぼ比例するはずであるから、関西地域では約1,500万本/年(約15万トン)が排出されていることになる。これらは、現在セメント焼成、ボイラー燃料等のサーマルリサイクルと更正タイヤ台などのマテリアルリサイクルで90%が処理されており、これらに変わる新たな処理需要はないと考えられ、神戸港湾地域のリサイクル拠点整備の内容としては除外している。ただし、不明分が9%あることや、野積みされた廃タイヤや不正に燃焼してしまう不徳事業者の対策は必要であろう。また、燃焼灰の処理についても技術確立が求められている。