6. 調査結果の整理・解析
6.1 植物による栄養塩取り込み速度
1) アマモ、アナアオサの栄養塩取り込み速度
実験の結果をもとに、アマモ、アナアオサによる栄養塩類の取り込み速度、光合成速度の算出を行った。
(1) 栄養塩取り込み速度
実験水中の栄養塩類はアマモ、アナアオサによる取り込みで時間に比例して減少する。したがって、取り込み速度は実験開始と終了時の栄養塩類の濃度差に実験水量を乗じ、これを実験時間で除すことによって求められる。
アマモ、アナアオサ単位重量当たりの栄養塩取り込み速度は次式によって求められる。
F=-{(Ct-Co)・V}/t/W……(1)
F:アマモ、アナアオサ単位重量当たりの取り込み速度
Co:実験区における実験開始時の物質濃度
Ct:実験区におけるt分経過後の物質濃度
V:実験水量
t:実験時間
W:実験区におけるアマモ、アナアオサの重量
ここで、各実験区における物質濃度(Ct、Co)は図-6.1に示した近似式C=a・t+bによって求められる。このため、(1)式は次式のようになる。
F=-{(a・t)・V}/t/W
=-a・V/W……(2)
a:実験区における近似式係数
そこで、(2)式に基づきアマモ、アナアオサの取り込み速度の算出を行った。算出結果を表-6.1に示す。
この結果、アマモのDIN取り込み速度は湿重量当たりで4.99μg/g/hr、乾重量当たりで57.84μg/g/hrと算出され、PO4-P取り込み速度は湿重量当たりで0.82μg/g/hr、乾重量当たりで9.50μg/g/hrと算出された。