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3. 3-エチルアニリンの培養細胞に対する障害性

本研究での添加濃度においては、3-エチルアニリンの培養細胞に対する障害性は比較的低く、LDH試験の結果、HeLaではすべての添加濃度で細胞の生存が確認された(図19〜図21)。3-エチルアニリンの細胞障害性は濃度依存的ではあるが、10μMと100μMの添加では細胞の生存にほとんど影響はなかった。この傾向は細胞増殖に対する阻害活性試験でも同様であった(図28〜図30)。

先にも述べた通り、今回選定した化学物質はいずれも細胞に対して毒性・障害性を示すとされている物質である。従って、今回の結果は当然であるとも言えるが、特に強調したいのはLDH試験と細胞増殖の阻害活性試験では感度に違いがあること、そして両方を行うことで細胞株間の感受性の違いなども明らかにできる点である。

 

 

 

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