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第5章 塗装作業の安全と衛生

 

1. 安全の基本はルール遵守

 

毎日仕事を行なう上で、安全に作業を行なうために様々なルールがあります。

労働安全衛生法など国の法律では、最低限守らなければならない安全の基準やルールが定められていますが、個々の企業はこれらの法律をもとに独自にそれぞれの作業や作業環境に合った細かいルールを定めています。

特に、造船の場合は、建造中の船内で多職種の作業者が混在作業をすることが多いので、別の作業をしている人の安全のためにも決められたルールをキチンと守ることが大切です。

 

2. 塗装作業のルール

 

(1) 作業時の服装

 

・長袖の作業衣などで身体の露出部分をできるだけ少なくすること。(塗料が皮膚に付着することを避ける)

・上着のすそ・そで口、ズボンの端をまとめておくこと。(巻き込まれ事故等を防ぐ)

・金属の露出した安全靴や服の着用はできるだけ避けること。(衝撃による発火源を断つ)

・作業衣や肌着は、極力木綿のものを着用すること。(静電気による爆発を防止する)

 

(2) 保護具の装着

 

保護具は、作業内容に応じて、適正なものを選定し必ず装着すること。

 

1] ヘルメット、安全靴の着用

作業時には、ヘルメット、安全靴を必ず装着する。ヘルメットのアゴひもは、頭からずり落ちないよう堅く締めるなど、正しく着用すること。

 

2] スプレー作業時の保護具

スプレー作業者及び補助塗装作業者は、以下の保護具を装着すること。

 

・有機ガス用防毒マスク

※スプレー作業者は、ミスト(霧)が高濃度になる場合エアライン・マスク(送気マスク)を装着する。

※防毒マスクは、塗料の噴霧によって発生する霧状の塗料や有機溶剤ガスの体内への吸入を防ぐ目的で装着する。

・頭巾

・保護メガネ(ミストの入らない1眼型)

・手袋(不浸透性のもの)

・長袖作業衣

・保護クリーム

 

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スプレー作業時の装備

 

3] グラインダー、サンダーがけなどの際の保護具

マスクを防じんマスクに取替え、その他はスプレー作業時と同じでよい。

保護メガネ、防じんマスクは、飛来物や粉じんなどから顔面を保護するとともに、粉じんなどの吸引を防ぐ目的で装着する。

 

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防じんマスクの例

 

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防毒マスクの例

 

 

 

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