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8. 事業の成果

知識共有を基盤とした高度造船CIMの開発研究の3年計画の最終年度として、前々年度から継続した作業を行い、「ORBによる知識共有の高度化の仕組みの実現」、「プロダクトモデルの共通化」と「機能検証」を行って、本開発研究の目的、すなわち:

・同時並行作業を支援する知識共有の仕組みを検討し

・造船向けの高度な情報処理機能を有するプロダクトモデルとプロセスモデルを構築し

・オブジェクトリクェストブローカー(ORB)を中核としたシステム設計を行い

・造船CIMの飛躍的な向上を図ること

を達成し、実用システムの実現に向かっての歩みを進めることが出来た。

得られた主要な成果は次の通りである。

(1) 知識共有の仕組みの実現

実現へのアプローチに従ってACIMリファレンスアーキテクチャの各サービス機能を整備し、知識共有環境のシステム的枠組みの構築を完了した。

(a) ACIMリファレンスアーキテクチャの各機能の開発

実現レベルに示した機能の開発を完了した。

(b) 検証用テストアプリケーションによる高度造船CIM全体システムの検証

開発した成果物を織り込んだテストを行い、協業支援のシステム的枠組みが構築されたことを検証した。

(2) プロダクトモデルの共通化

以下の項目を実施し、ACIM FLの完成版を構築した。

(a) ベータ版の不具合個所の整理

(b) 追加機能要件の整理

(c) 拡張仕様書の作成

(d) 仕様書に基づいた完成版FLの実装

(e) 仮想船のデータを用いた検証

(f) 検証用アプリケーションを用いた検証

(3) プロセスモデルによる協業支援の検討

プロセスモデルによる協業支援環境のシステム的枠組みの構築を完了した。

(a) プロトタイプシステムの拡張

プロトタイプシステムの機能をより複雑な業務シナリオで試行し、機能を拡張した。

(b) プロセスモデルと実行メカニズムの改良

プロセスモデルをより詳細化し、実業務を対象としたシナリオでモデルを検証すると同時に、エージェント機能、プロセスサーバー機能をを拡張した。

 

 

 

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