日本財団 図書館


全体的な傾向としては、工程設計アプリケーションの使用法など、基本的な機能についてのコメントは3社を通じてあまり無かった。これは、組立ツリーを用いて工程を表現するという面については、市販のツールと共通する面が多いため、担当者の理解が深いためと思われる。それに対して、アプリケーションをどのタイミングで使うのか、どれだけデータがそろった時点で使うのかといった、各社での運用方法についての意見や質問が多かった。表中の△については、シミュレーション的な用法や干渉チェックなど工程設計アプリケーションとしての機能から、更に一歩踏み込んだ機能を求める声もあった。

これらのコメントを踏まえて、工程設計アプリケーションの機能の向上を図ることとし、取り入れた機能について以下に述べる。

(1) 複数ブロック情報〔表の「9」について〕

工程設計アプリケーションでは、組立ツリーの最上位の中間製品をブロックとしているため、原則として1ブロックを1設計単位としており、設計対象のブロック名を指定して、PMから取り出した情報を、工程設計アプリケーション内で扱うこととしている。ここで、工作FLではブロックが組立中間製品のサブクラスとして表現されているので、ブロック同士で組立ツリーを表現し、その上位中間製品を結成ブロックとして表現することが出来る。そこで、複数のブロックをまとめて工程設計する場合には、指定したブロック群の上位ブロックを作成し、これを1単位として工程設計アプリケーション内に取り込めるようにした。図5.3-20を参照のこと。

(2) パラメータの外出し〔表の「10」について〕

パラメータをルールに直接記述すると、後で変更するのが大変である。そこで、メンテナンス性を向上させるため、ルール内に記述しているパラメータをまとめてパラメータクラスを作った。以下に船殻の自動設計に用いる、外出しのパラメータクラスのフレーム定義を示す。本クラスは、長さを比較する際の誤差(上限と下限)、ロンジとスティフナの区別をするための値を外出しにしたものである。

・パラメータクラスフレーム定義:

(defFrame VariableTable

(FILE_HIRITU) ←長さ比較時の誤差の下限

(FILE_HIRITU) ←長さ比較時の誤差の上限

(FILE_STIF_FLG) ←ロンジとスティフナを区別する長さ

(3) 自動生成ルール(艤装)〔表の「14」について〕

艤装品の組立手順は、造船所の資源の影響は少ない反面、それ以外に工程設計者や実際の組立作業担当者の意向に左右される面が非常に大きく、また解となる組立手順の拘束力はあまり強くない。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION