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複雑な知識を表現するためには、このようなルールを組み合わせてルールセットとして定義しておき、ルールセットごとに実行する。

このアプリケーションでは、殻艤一体の工程設計を行うこととしており、船殻・艤装の両方について、工程設計を自動化させる知識を表現するためのルールセットを用意し、船殻・艤装の固有のルールセットをそれぞれ船殻ルールセット、艤装ルールセットとして実装した。ここでは、組立ツリー生成を例として、船殻・艤装のルールセットについて述べる。

(a) 船殻組立ツリー生成ルールセット

船殻組立ツリー生成ルールの手順を図5.3-8に示す。ここで示すように、大組ベース板を手入力で指示すると、中組ベース板決定ルールセット、小組決定ルールセット、例外ルールセットを実行することとしている。工程設計アプリケーションでは、例外ルールセットを実行させることで、標準の手順で自動生成された工程の検証を行い、自動工程設計の正解率を高めるようにしてある。

 

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図5.3-8 船殻組立ツリールールセット手順

 

(ア) 中組ベース板決定ルールセット

ここでは、主要隔壁のみについて、組立ツリーを生成する。これにより、中組・小組ブロックのベース板が定義される。基本的には、主要隔壁を表す部品同士の中で、互いに突き合わせ溶接で接合される板をまとめたものを、一つの中間製品として定義することとした。簡単なモデルでの実行例を図5.3-9に示す。ここでは、板1〜板8までが主要隔壁としているが、ここで示すように、2つの中間製品が定義される。

(イ) 小組決定ルールセット

中組ベース板決定ルールセットの次に、小組決定ルールセットがその他部品を順番に定義する。図5.3-10に手順を示すが、このように、板定義ルールセット→骨定義ルールセット…の順に定義を行う。

 

 

 

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