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すなわち、「部品クラス=取付単位の部品」となるので、艤装FLは基本的にはこの方針で構築することとした。

(例)梯子のケース:

「梯子」を一つの部品クラスとする。梯子を構成する側材やステップなどをそれぞれオブジェクトとして表現することはしない

ただ、製品定義手順の観点では、取付単位より下位の単位の要素ごとに定義操作を行い、それらを集約して取付単位の部品を定義するという性質の艤装品が存在する。それらの艤装品については「部品クラス=製品定義で操作する単位の要素」として、取付単位の部品はこれらの要素を工作FLの艤装中間製品クラスでくくって表現する。

これらの方針に基づいて決める各艤装分野ごとの部品クラスの考え方はこの後に述べる。

(2) メソッド

艤装FLにおいては、艤装モデル構造のオントロジを維持するために必要な機能(例えば、「部品を生成すると同時に部品とカタログの関連をセットする」、「系統を削除すると同時にその系統に所属する部品も削除する」など)のみをメソッドとして用意する。

製品定義操作に用いる機能(例えば、移動・変形・挿入など)を、オントロジとしてメソッド化することは、原則として艤装FL拡張の対象外とする。それらの操作が必要な場合は、基本的なメソッド(各属性のセットや参照など、開発環境としてのGPMEが自動的に生成するもの)の組み合わせによって行うものとする。

 

3.5.6 艤装品の表現範囲拡大に関する拡張

「幅方向の拡張」として、艤装品の表現範囲拡大に関する拡張を行った。具体的には、3.5.5(1)(a)で述べた全体構成に沿って、艤装FLがカバーする範囲を機器・管艤装・電気艤装・通風ダクト・交通艤装・支持台の6分野の艤装品に拡大するとともに、管艤装・電気艤装・通風ダクト・交通艤装については系統や経路の概念も表現した。

以下に6分野それぞれに分けて拡張内容を述べる。

(1) 機器

(a) 考え方

一般に漠然と「機器」と言っているものを:

・系統の始点・終点となるもの(別の言い方をすれば、前後で系統が変わるもの)は機器と見なす。ちなみに、これらのものの中には、異なる分野の系統が同時につながるものもあり(例えば、一体型空調機には冷却水配管・動力電線・通風ダクトが接続する)、その点でも特定の艤装分野によらない方が良い

 

 

 

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