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表2.5-1 クラスの説明

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2.5.2 バージョン管理機能

PM管理機能の中でもっともユーザーに関連が深いバージョン管理機能の目的には、大きく分けると次の3つがある。

・バックアップと履歴管理

・デザインオプション

・コンカレント利用の支援

これらの項目について、その概要と必要性を示すとともに、高度造船CIMにおける実現方法を以下に示す。

(1) 情報のバックアップと履歴管理

PMに格納した情報は、ハードディスクの破壊などによる万一のデータ消失に備えて、定期的にバックアップを行わなければならないが、これが簡単な操作で行える機能が必要となる。また、1隻の建造の設計から建造、引き渡しに至る作業が全て完了して不要となった情報を、いつまでも作業用のハードディスクに残しておくことは現実的ではない。そこで、この不要となった情報を簡単に削除するとともに、外部記憶媒体にバックアップを取る操作が、簡単に出来る必要がある。前述のように、PMは個船ごとのPMと工場PMが、それぞれ別なPMとして、データベースに格納されるという運用を前提としているので、バックアップも当然船ごと、または工場ごとという単位になる。そのような単位でのバックアップ・リストアや、履歴管理は、基本的にはデータベース管理システムが提供する機能で十分であり、GPMEに既存のPM管理機能である、PMバックアップ・リストア機能によって実現できる。ただし、高度造船CIMでは、統一的なインタフェースの提供という観点に立って、後述のPM管理アプリケーションから、これらの操作も行えるようにしている。

(2) デザインオプション

設計作業では、ある時点における設計情報を基に、複数設計案について比較検討を行うケースが頻繁に発生する。

 

 

 

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