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(2) 造船設計関係者

設計で既存CADを操作する設計者が最初に7.を読んで、基盤技術の位置付けと、設計業務はこうなる、こういう方向に進んでいくであろうということを概観するのは有効であると考える。

そのうえで、製品設計や製品モデリングを実現しているプロダクトモデルについて詳細内容を記述している3.に入ると、プロダクトモデル内の具現化要領が概念的に理解できよう。しかし、製品の表現方法ではクラス構成やFL機能等のシステム技術を基本にしているので、完全に理解する必要まではないと考える。

また設計情報の定義手順や設計業務フローの管理を支援するプロセスモデルや仕組みについては4.に詳細説明があるので深く理解することが出来よう。

(3) 造船工作関係者

設計者と同様に7.によって全体の位置付けを把握することがやはり望ましい。初期工法検討の代表的業務であるブロック分割や詳細工法検討の中での工程設計の重要な位置付けを理解した後、5.に記述してあるアプリケーションシステムの開発について読んでいくのが良いと考える。

実際に使う業務システムとして捉え、実用的か、自分たちの業務にどのように導入していくかなどを評価し、展望して行くことを期待する。

(4) 造船システム関係者

造船所のシステム関係者は造船業務に密着していなければならず、また先端的なシステム技術も必要で、高度造船CIM導入と定着のフェーズでは、主体的な役割の下でその実践力が重要になる。その観点からも造船システム技術者はやはり全体に目を通していただきたいと考える。

2.から順に読んで行くことでも特に問題はないが、全体概要を理解するために7.を先に目を通すことがより良いと思われ、最後にまた7.に戻って再確認するということになろう。2.から6.では詳細な内容になるので、造船所で使うとしたらどうするかという全体的位置付けを常に意識しながら読むことが期待される。

 

1.4.2 知識共有の仕組みの実現

(1) 平成9年度の実施内容

高度造船CIMのシステム的枠組みを示すACIMリファレンスアーキテクチャを策定した。

 

 

 

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