平水中試験結果から得られた馬力推定曲線を図A-22に示す。この図から、満載状態では常用出力(NSO=21,740PS)により17.00ノットが、最大出力(MCO=24,160PS)により17.45ノットがそれぞれ達成される。しかしながら設定常用馬力に15%のシーマージンを見込むと船速は16.4ノットまで低下する。このため、常用出力を25,000馬力、最大出力を28,000馬力と設定しなおすこととした。
波浪中試験結果よりスラスト増加を推定した(図A-23)。本船のスラスト増加を第1期の研究結果と比較すると、本船の船首形状のもととなっている船種Dと直接比較するデータは無いが、船首A、B、Cの中で最もスラスト増加の低かった船首Cと同程度のものとなっている。また、この結果は、通常のバルクキャリアーに対する試験結果と比べても遜色無いものといえる。