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イ. ガット船

このように高粘度となった油の回収には、回収装置による回収よりもガット船やグラブ船による掴み取り回収が効果的と判断されたので、これらの船舶を手配し、海上での漂流油の回収作業を実施した。

冬季の日本海は荒天が続き、海上における作業は困難なため、日本海側の作業船は、冬季はほとんど太平洋側に移動しており、瀬戸内海からグラブ船等5隻を用船し、回収作業に当てた。

回収作業は、ガイドフェンスを1隻が曳航し、集めた油をガット船が回収するといった2船によるスウィーピング方式を計画したが、荒天のため2船の連携がとれないため、ガット船の単船回収とした。回収油水量は約1,000kl、そのうち油量は約850klと推定される。

 

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写真8・9 スウィーピング方式により油回収を行うガット船

 

 

 

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