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(3) 油の回収作業

油の回収作業は、海上漂流油の回収、海岸線付近の漂流油の回収及び岩場や砂浜に打ち上げられた漂着油の回収に大別される。

1]海上漂流油の回収

流出油は、島根県から新潟県の広い範囲に漂着したが、一方では若狭湾沖合から福井県、石川県沖合を沿岸に沿って北上し、1月20日には能登半島北端から富山県、新潟県沖合に達し、海上の油の拡散範囲も広範囲になった。

1月2日の事故発生から1週間以上を経過し、その間波浪により攪拌された油は、水分を大量に取り込んだムース化油となった。上海で搭載した油の性状は表-1のとおりであるが、1月5日採取した漂流油の動粘度は、約1,232,000cSt(12℃)に達していた。

 

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写真6 漂流油を回収する自衛艦

 

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写真7 高粘度化した油

 

 

 

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