3. ミッション
我々の氷海下でのケーブル敷設のミッションは、次のような要求と制限がある。
・ ビークルは氷板上の基地から厚さ数mの氷を通って出航する。
・ 光ファイバーケーブルを敷設しながら、海底地形が不明な海域を200km以上航行する。
・ 海底から一定の高度を保つ。
・ 海底の障害物や海水のキールを回避する。
・ 遠隔の氷上基地にケーブルを届ける。(この場合には水の下におろされたロープの輪を通って吊り上げられる。)
・ 回収のために出発地の穴に帰投する。
4. ビークル
駢 ビークルの名はギリシャ神話の英雄にちなんでテセウス(Theseus)と名付けられた。ミノタウルスを殺すためにクレタ島の迷宮に挑んだ英雄である。彼は迷宮の中心へ向かいながら、王の娘アリアドネから授かった黄金の糸を這わせていった。ミノタウルスを殺した後、その糸を辿って、無事迷宮から出ることができた。現代のケーブル敷設のミッションと、ギリシャ神話の物語との共通点がこの名前の選択をもっともらしいと思わせる。
ビークルの一般配置図をFig.1に示し、主要目をTable.1に示す。