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7. 結言

本論文では、ノズルプロペラと氷片との干渉について、実験的手法により解析を行った。まず、干渉過程のシナリオを提案し、それに従って干渉成分を4つの荷重成分へと分離した。続いて氷片圧縮強度、プロペラ直径、回転数、前進係数等を変化させて実験をおこない、各成分の尺度影響等を比較、考察した。さらに、模型実験と実船実験の結果の比較を行い、尺度影響について検討をおこなった。

この結果、氷片との干渉によるトルクの変動成分に関して、実船計測の結果と氷海水槽での模型実験結果との比較を行った結果、Fice成分が尺度の3乗に比例、Finertia1成分が尺度の4乗に比例するとして、模型実験の値から実船への換算を行うと、トルク変動成分の最大値の比較的精度良い推定が可能であることがわかった。

 

謝辞

貴重なアドバイスをくれた東京大学山口一助教授、北海道大学北川弘光教授、船舶技術研究所泉山耕室長に感謝する。

本研究の一部は、北極海航路開発研究プログラム(INSROP)の事業として行われた。日本財団、シップ・アンド・オーシャン財団等の財政的サポートに感謝する。

 

 

 

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