6.3 船型別航行実態
ここでは調査結果のデータをもとに作成した航跡図、航跡密度図および度数分布図をもとに潮岬沖における船舶の航行実態について取りまとめる。巻末資料に航跡図、度数分布図、航跡密度図を示す。
資料図1.2、1.3に示す全船航跡図および資料図2.2、2.3に示す度数分布図、資料図3.1、3.5に示す航跡密度図より全船舶についてみた場合、陸岸より約3マイル以内で多数の船舶が通航しているようすが見られ、この経路は船長協会の自主設定分離通航路と陸岸との間の水域に相当する。また、この距離以遠でも利用状況は見られるが陸岸から離れるほどその利用頻度は少なくなっている。
このような利用水域の相違は、各航跡図、密度図などをみると通航する船舶の大きさに比較的依存しているように見られる。以下に船型別の航行経路の特徴について取りまとめる。
(1) 20GT未満
この船型の船はほとんどが漁船であり、航行する水域も潮時半島に非常に近い水域を利用している。