6.2 通航船舶隻数
ここでは調査対象海域内を通航した船舶について船種・船型別に取り上げ通航状況を概観する。通航船舶隻数を船積・船型別にまとめ表6.2および表6.3に示す。
i) 各表より観測日による通航隻数の顕著な違いはとくに見られなかった。すなわち、本調査で得られた航跡データが特異な状況を取得したものではなく、潮時において通常みられる通航状況を取得できたものと考えられる。
「) 観測期間をとおして最も通航隻数が多かった船種は貨物船で全体の約4割から5割を占める。また、その中においてもとくに499GTクラス(表中200〜500GT未満)の船舶が多く通航し、貨物船の中でのその割合は約半数を占める。また、全体の中で最も通航隻数が多かった船型は200〜500GT未満(約4割)であった。
iii) 船種別で通航隻数が次いで多かったのはタンカーであり全体の約2割を占める。また、この船種においては大半が1,000GT未満の船舶(20〜500GT未満で8割以上を占める)であることも特徴的である。
iv) このように本調査で設定した潮岬沖の調査対象海域内においては、船種別にみた場合、貨物船およびタンカーで全体の約7割(67.9%)を占め、その中でも499GTクラス(200〜500GT未満)の船舶が約6割を占め(20〜500GT未満では約8割を占める)、小型内航船の利用頻度の多さが窺える。下表は船型区分を20〜500GT未満、500〜3,000GT未満、3,000〜6,000GT未満、6,000〜10.000GT未満、10,000GT以上に分け貨物船およびタンカーの通航隻数および船型割合を示したものである。