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GLONASSシステムは国際UTC標準から数マイクロ秒進んでいるFrequency Service of the Russian FederationとNational Timeにより管理されているUTC(SU)を使用している。ある程度は既にロシアによりUTC(SU)と国際UTCの違いを少なくする対策がとられていてシステム時刻はUTCに大変近接している。GLONASSで使用されている測地系(データム)はEarth1990(PE-90)のパラメータである。このデータムはlnternational Terrestrial Reference Frame(ITRF)と同じ方法で定義された座標構成の地上補正システムである。しかしながら、PE-50構成はGPSで使用しているWGS84とITRF双方のスケールの違いだけでなく原点と方位についてもオフセットがある。ロシアを含む各国の測地学会による研究では測地データムの違いを実用可能な僅かの誤差にして最小限にし複合システムの位置精度を確実にするため、PE-90、WGS、ITRFの間の変換パラメータを完成しつつある。

 

ロシアの電波航法計画とCIS政府間の電波航法プログラム

 

ロシアの電波航法計画は1998年11月6日付のロシア政府決議No.YM-P7-52190および1998年4月15日付のCISの“Internavigation”学会の特別記録により承認された。計画はヨーロッパ電波航法プランと外国の国ごとの電波航法プランについてのICAOやIMOの文書の方向づけだけでなく、1995年3月7日付No.237“民間利用者のためのGLONASSの実行について”,1997年11月15日付“民間利用者のためのGLONASSの連邦業務プログラムについて”、1988年5月31日付ロラン―Cとチャイカのチェーンの接続についての政府間契約―ロシアとUSA政府間契約―1995年3月6日付ロシアとノルウェー政府間、1992年9月2日付ロシア、日本、中国および韓国の省庁間の契約についてのロシア政府決議の内容に基づいている。

ロシア電波航法プランは、ロシア連邦の運用中のシステムとこれからの開発の方向についての国家電波航法システムの現状について述べている。ロシア電波航法プランはロシア連邦で使用できる既存および最新の電波航法システムの利用を可能にするため全ての航法利用者に案内するための文書である。このプランは2年ごとに更新される。安全と移動の面から見ると、国際民間航空機構(ICAO)、国際海事機構(IMO)とその他の航法パラメータの精度における先進的な運用基準の実施を取り入れた。これは少ない誤差、高い完全性および信頼性を希望する利用者が測位するための電波航法システムに必要とされる高い要求に基づいている。そのため輸送モードの変化により、目的地に旅行者や貨物が移動するために輸送の安全保障が要求される国際輸送に共通した特性が必要とされるとき、タイムコーディネイション方式を考慮した安全航海のパラメータのために要求基準どおりの運行管理と運用を確実にする先進的な情報制御と、必要な航海と運行方法を行うためにサポートされるべき連邦の全ての地域での必要性が明らかとなる。

 

 

 

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