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3.5.3 新方式レーダーによる追尾可能となる最高速力

関門海峡VTSシステムで収集した船舶通航データおよびシミュレーションによる解析結果のなかに約50ノットに相当する船舶通航データの追尾結果が得られず、新方式レーダーの評価で航海速力が約50ノットの高速船を追尾解析した結果を示すことができなかったため、図3.5.3に「新方式レーダーによる追尾可能となる最高速力」を示した。

図3.5.3は時計の精度にもよるが新方式レーダーで航海速力が約50ノットの高速船を安定して追尾できることを関門海峡VTSシステムで収集した船舶通航データのシミュレーションによる解析結果を基に試算して示したものである。この図は、X軸の6秒周期追尾結果速力[ノット]とY軸の3秒周期追尾結果速力[ノット]との相関を示す図で、相関解析結果の直線回帰式なども図中に示した。因みに図中に示した直線回帰式を基にして3秒周期追尾結果速力が約50ノットのときの6秒周期追尾結果速力の推定値は約25ノットと計算される。

従来技術のレーダーで航海速力が約25ノットの一般船を安定して追尾している実績と同じ追尾性能で航海速力が約50ノットの高速船が追尾でき性能が劣化しないことを示している。また、航海速力が約35ノットの一般船を安定して追尾している実績と同じ追尾性能で航海速力が約70ノットの高速船が追尾でき性能が劣化しないことを示している。

 

新方式レーダーによる追尾性能向上(6秒周期と3秒周期での追尾遠力の相関)

(直線回帰式はY=1.99X+0.11、相関係数r=0.9999)

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図3.5.3 新方式レーダーによる追尾可能となる最高速力

 

 

 

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