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I 調査研究の概要

 

第1章 調査研究の概要

 

1 調査研究目的

 

昨年度の調査研究では、我が国周辺海域を含め世界的に高速の貨物船等(以下、高速船という)の就航が増加しつつある状況下で、現在、海上保安庁において運用中の船舶通航業務システム(VTS)において、高速船を監視対象にした場合の問題点と対応策について、次の検討を行った。

・現状での追尾の限界の調査

・我が国及び世界における海上輸送の高速化の動向と運航状況等の調査

・世界における高速船への対応状況の調査

・追尾の目標の設定

・対応策の検討

・船舶通航業務システムへの適用方法と問題点の検討

この結果、対応策として新方式のレーダー案を考え、これを船舶通航業務システムへ適用した場合の問題点をとりまとめたところである。

今年度は、この方式を採った場合の船舶通航業務システムにおける新方式レーダーの研究開発について調査研究を行うこととする。

 

2 調査研究項目

 

(1) 新方式レーダーシステムの検討

新方式レーダーシステムの基本構想、構成、監視映像の表示について検討した。

 

(2) 新方式レーダー設計上の問題点の検討

新方式レーダーの機械的な誤差などの除去または低減の対策について検討した。

 

(3) 船舶通航データ収録装置の試作、データ収集、データ解析

シミュレーションによる方法を検討し船舶通航データの収集、解析を行った。

 

(4) 情報処理上の問題点の検討

情報処理上の問題点がないことを検討した。

 

(5) 新方式レーダーの評価

新方式レーダーのシミュレーションによる評価を行った。

 

(6) 船舶通航業務システムへの具体的適用と今後の課題

船舶通航業務への具体的適用と今後の課題について検討した。

 

 

 

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