日本財団 図書館


今回用いたRTK-GPSの基地局は、海上D-GPS推進協議会基地局であり、公称測位精度は半径約15km以内において、水平方向:±(1cm+2PPm・D)、垂直方向:±(2cm+2ppm・D)である。実験海域から基地局までの距離はおよそ8〜9kmであるから、実際の精度は水平方向で±約26mm、垂直方向で±約36mm程度である。基準点計測データめ差を表4.1.7に示す。

 

[表4.1.7:GPS計測とトータルステーションと計測との差]

067-1.gif

 

50m基線データに62mmの差異があることより、RTK-GPSによる測位データの誤差が大きいことも考えられる。そこで、衛星の状態やデータの品質については当時近辺で実施していた他の測量作業で用いたデータを基にソフトウェアにて確認した。その結果から、基準点測量時の衛星状態は、衛星の高度が低く、マルチパスの影響が懸念されることを除けば、良好といえる状態であった。従って、ここで計測された基線の誤差は、先に述べたRTK-GPSの保証精度内の誤差と、トータルステーションの計測誤差であると考えられる。

計測時の衛星配置、測位品質、衛星数を再現した画面を図4.1.8〜4.1.11に示す。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION