50m基線データに62mmの差異があることより、RTK-GPSによる測位データの誤差が大きいことも考えられる。そこで、衛星の状態やデータの品質については当時近辺で実施していた他の測量作業で用いたデータを基にソフトウェアにて確認した。その結果から、基準点測量時の衛星状態は、衛星の高度が低く、マルチパスの影響が懸念されることを除けば、良好といえる状態であった。従って、ここで計測された基線の誤差は、先に述べたRTK-GPSの保証精度内の誤差と、トータルステーションの計測誤差であると考えられる。
計測時の衛星配置、測位品質、衛星数を再現した画面を図4.1.8〜4.1.11に示す。