7.2.2 動揺制御装置の必要性検討
(1) 基本浮体構造物の固有周期の推定
3.1節の図3.1より、基本浮体構造物の固有周期は約4.2秒(浮体幅10m)と推定される。
(2) 基本浮体構造物の動揺量の推定
3.1節の図3.2、3.3より、基本浮体構造物の最大Roll角は約4.2度、上下加速度は約100Galと推定される。
以上のことから、基本浮体構造物の固有周期は、航走波の波周期4〜6秒の範囲内にあり、目標の上下加速度30Galを超えているため、動揺制御装置が必要と判断される。
7.2.3 動揺制御装置の選択
2.6節の図2.2に従って選択する。まず、水線幅変更型では図3.6より、目標の上下加速度30Gal以下を達成することは不可能である。次にSLO-ROLタンク付加型では、図3.8、3.9より、(B-Bw)/B=0.15(浮体幅10m、水線幅8.5m)を選択すると、目標値のロール角3度以下、上下加速度30Gal以下を満足できる。従って、SLO-ROLタンク付加型を選択する。
7.2.4 動揺制御装置の設計
上述の結果より、
浮体幅 B=10m
水線幅 Bw=8.5m
として設計すればよい(図7.4に浮体構造物の断面の概要を示す)。
