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国内総生産(GDP)は、実質で1980〜90年の期間に平均年率2.8%で増加しているが、1990〜96年の期間は9.0%で減少している。

農業部門(林業、漁業を含む)は、96年ロシアのGDPの7%を寄与し、全労働人口の15%を雇用している。

主要農産物は、穀物、ポテト、畜産物などである。

1990年にロシア政府は、非効率な国営農場と協同組合農場の不振から脱却するため、これに代わる民営農場の開発計画に着手した。この結果、96年央までにロシアの農地の約60%が民営農場となっている。

98年初めには、農地売買許可のための立法化が始められている。

世界銀行の推定によると、農業部門のGDPは94年、95年とも6.0%の減少となっている。

農業生産高は、1992〜95年の期間に平均年率1.5%で減少しており、95年は8.5%、96年は5.1%の減少となっているが、97年は2.0%の増加を記録している。

工業部門(鉱業、製造業、建設業および電力業を含む)は、1996年GDPの39%を寄与し、全労働人口の35.2%を雇用している。

世界銀行の推定によると、工業部門の実質GDPは94年が25.1%、95年が4.7%の減少となっている。

工業部門の生産高は、96年が9.0%の減少であるが、97年は1.9%の増加となっている。鉱業部門には、全労働人口の約1.7%が従事している。

ロシアは、世界の全埋蔵量の3分の1を占める天然ガスをはじめ、石油、石炭、泥炭などを含むエネルギー資源の埋蔵に恵まれているが、地理的条件が悪く、近年は開発が厳しくなってきている。

この他、採掘中の主要鉱物としては、ボーキサイト、コバルト、銅、ダイヤモンド、金、鉄鉱、ニッケル、プラチナ、錫などがある。

石油、鉄鉱の採掘量は90年代初めから減少傾向にあり、96年の対前年比は約6%の減となっている。

外国投資の増加、設備の近代化、構造改革の実行により、今後鉱業部門の生産が促進されることが期待されている。

製造業は、全労働人口の23.6%(94年)を雇用している。

同年の製造業の主要分野は、生産額でみると食料品(全生産額の18.5%)、機械類(11.1%)、鉄鋼(10.0%)、輸送機器(9.1%)、化学製品(8.9%)などである。

なお、製造業の95年の生産高は、実質8%の減少となっている。

ロシアにおける電力エネルギーの供給は、石油・天然ガス・石炭による火力発電、原子力発電および水力発電により供給されている。

29基の原子炉による発電量は全発電量の12.5%(95年)、石炭によるものは26%(96年)を占めている。

工業生産の減退に伴う電力需要の減少により、発電量は90年以降減少傾向にある。

 

 

 

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