1985〜95年の期間における国民1人当りのGNPは、実質年平均2.2%の割合で増加しており、人口は0.3%の割合で増加している。
国内総生産(GDP)は、1990〜94年の期間に、実質年平均0.9%の割合で増加している。
農業部門(林業・漁業を含む)は、1994年GDPの1.7%を寄与し、全労働人口の2.5%がこの部門に従事している。
主要農産物は、甜菜、麦類、ポテトなどのほか豚肉などの食肉である。
食料、畜産および同製品の輸出収入は、ベルギー・ルクセンブルグ経済同盟(BLEU)の総輸出収入の9.1%(94年)を占めている。
農業部門の実質GDPは、1990〜94年の期間に、年平均4.0%の割合で増加しており、94年は6.3%の減となっているが、95年には2.7%の成長率を記録している。
工業部門(鉱業・採石業・製造業、建設業、電力事業を含む)は、1994年GDPの31.0%を寄与し、全労働人口の27.5%がこの部門に従事している。
工業部門(建設業を含む)の生産高成長率は94年1.4%、95年3.4%、96年1.1%である。
ベルギーは鉱物資源に乏しく、同国最後の炭鉱も1992年に閉鎖されている。
鉱業部門のGDPは、僅か0.2%に過ぎない。なお、同部門には全労働人口の0.2%が従事している。
ベルギーは、アルミニウム、カドミウム、銅、鉛、亜鉛、錫、コバルト、ゲルマニウム、ニッケル、ラジウム、金、銀などの鉱石や精鉱を輸入し、国内で精錬、加工を行っている。また、非鉄金属は、ベルギーの旧植民地ザイールの原鉱産出が大きな比重を占め、その他ペルー、カナダ、米国などからも輸入している。
非鉄金属は、ベルギーの重要な輸出品目であり、世界における主要供給国の一つとなっている。
製造業は、1994年GDPの22.9%を寄与し、全労働人口の20.0%がこの部門に従事している。
製造部門の主要分野は、金属加工、機械機器、化学製品、食料・飲料などである。
製造業生産高は、1980〜92年の期間に年平均1.7%の割合で増加しており、93年は1.0%の減となっているが、94年は2.0%、95、96年は共に4.0%の増となっている。
ベルギーは、無機・有機化学、医薬品、繊維工業、鉄道車輌、重電機器などの製造業が発達しており、重要な輸出産業となっている。
特に板ガラスは世界第1位の輸出国となっている。
ベルギーのエネルギー源については、全発電の59%(93年)を、7基の原子力発電所が供給している。