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石炭の生産は近年不振であり、また旧ソ連の生産も不調のため輸入増も期待できず、米国、カナダなどの西側から瀝青炭、無煙炭などを輸入している。

製造業部門には、全労働人口の29.6%(92年)が従事しており、主要品目は食料、飲料およびタバコなどである。

エンジニアリングとエレクトロニクス工業分野の生産は、化学肥料および金属工業の生産と同様に著しく増加している。

第2次世界大戦後、工業化が急速に進められ、鉄鋼、機械、化学、電気など新しい工業分野が相次いで創設され、工業は国内では最大の産業部門に発展している。

しかし、旧ソ連を中心とするコメコン体制が大きく変化し、従来の協力的・援助的貿易が商業ベースに変わり、市場維持が困難となり、国際競争力向上の必要に迫られている。

製造業部門の生産高は、1980〜88年の期間に、年率4.5%の割合で増加したが、その後は年々減少し、90年には約17%、91年には23%の大きな減少となっている。

ブルガリアのエネルギー需給事情は厳しく、エネルギー生産は国内需要の44%を賄っているに過ぎない。

国内唯一のコズロドウイ原子力発電所は、1990年に電力エネルギーの44%を供給していたが、96年に原子炉2基が修理のため閉鎖されたため、電力生産量が大きく不足している。(97年に再開の予定)

鉱物燃料の輸入は、輸入総額の27%(94年)を占めている。

 

ブルガリアの主要経済指標

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(注) 1998年は一部推定値。

1999年4月2日現在 1ドル=1,804.2レヴァ

(出所) EIU Country Report 2nd quarter 1999

 

 

 

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