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主要農産物は、小麦、大麦、甜菜、とうもろこしのほか、家畜、ワインなどであり、穀物、ワイン、酪農品などが主要な輸出品目となっている。

工業部門(鉱業、製造業、建設業、電力業を含む)は、94年GDPの27.6%を占め、全労働人口の26.6%がこの部門に従事している。

工業部門の実質GDPは、1980〜90年の期間に、年平均1.1%の割合で増加しており、91年は1.0%の減、92年は0.3%の増を記録している。

工業部門の生産高(建設業を除く)は、93年は3.8%の減となっているが、94年、95年はそれぞれ3.7%、1.6%の増を記録している。

鉱業・採石業は、93年GDPの0.5%を寄与し、全労働人口の0.3%がこの部門に従事している。

主要鉱産物は、石炭、原油、天然ガス、鉄鉱石、亜鉛鉱などである。

フランスは、国内エネルギー資源には殆ど恵まれておらず、石炭、石油、天然ガスの生産も少ないため、輸入エネルギー、特に石油への依存度が高く、鉱物油の輸入は輸入総額の6.7%(95年)に達している。

鉱業部門の実質GDPは、1980〜89年の期間に、年平均2.1%の割合で減少しており、90年、91年はそれぞれ0.7%、6.8%の増となっているが、92年は1.2%の減となっている。

製造業部門は、93年GDPの20.5%を占め、全労働人口の18.8%がこの部門に従事している。

生産高(ワインおよび手芸品を除く)は、1980〜90年の期間に、年平均1.0%の割合で増加している。90年代初めは減少していたが、96年には殆ど回復し97年には3.5%の増加を達成している。

生産価格からみた主要分野(94年)は、食料品(14.3%)、輸送機器(13.9%)、工業・化学製品(10.0%)、電気機器(8.5%)、機械類(8.2%)、金属製品(6.0%)、金属類(5.5%)となっている。

フランスの工業の中でも特に、航空宇宙産業、自動車工業、基礎化学工業、電気・電子・情報処理産業などは、世界のトップクラスにある。

フランスの全発電量(94年)の75.2%は原子力発電が占め、水力発電17.7%、熱発電7.1%となっている。

 

 

 

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