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フランス

 

(1) 一般事情

 

フランス共和国は、西欧のほぼ中央部に位置し、東はドイツ・イタリア・スイス、北はベルギー・ルクセンブルク・ドイツと国境を接し、西はイギリス海峡・ビスケー湾に臨み、南はピレネー山脈でスペインと区切られるほか、一部は地中海に面している。

国土面積は551,500km2(日本の1.46倍)、人口は5,838万人(98年)であり、首都をパリ(人口219万人)におく。

人種はケルト人、ゲルマン民族等の混血であり、言語はフランス語が公用語である。

宗教はカトリック90%、プロテスタント2%などである。

現政権(ジョスパン首相)は、保革共存「コアビタシオン」史上最強の首相といわれ、安定している。

外交は、冷戦後の世界における多極的世界秩序の実現、旧ユーゴの和平への積極的寄与、旧ソ連・中東欧諸国との対話路線の維持発展、南北問題の重視などを基本方針としている。

特に、近年のアジアの急速な経済成長を背景として、アジア諸国との関係強化に積極的である。

フランスの経済は、96年央からのフランの軟化、ドイツ経済の回復等により輸出が好転して緩やかに回復し、97年も引続き好調な輸出とそれに牽引された内需の伸びがあり、97年、98年のGDP成長率はそれぞれ2.3%、3.2%を記録している。

フランスは、欧州内で最も物価の安定した国の一つであり、86年以来基本的に長期にわたって安定しているが、最大の問題は失業者問題であり、99年2月現在の失業率は11.5%、失業者数約290万人と高水準にある。

なお、フランスは欧州通貨統合(ユーロ)に加盟しており、通貨はフランス・フラン(99年3月26日現在1ドル=6.111フランス・フラン)が使用されている。

世界銀行の推定によると、1995年のフランスの国民総生産(GNP)は、93〜95年の平均価格で算定すると1兆4,510億5,100万ドルで、国民1人当りでは24,990ドルに相当する。

1985〜95年の期間における国民1人当りのGNPは、実質年平均1.5%の割合で増加しており、人口は0.5%の割合で増加している。

フランスの国内総生産(GDP)は、1980〜90年の期間に、実質年平均2.4%の割合で増加しており、1990〜95年の期間では同じく1.0%の増加をしている。

また、実質GDPの成長率は96年が1.5%、97年が2.4%であり、98年も2.9%が予測される。

農業部門(林業、漁業を含む)は、94年GDPの2.5%を寄与し、全労働人口の4.7%がフランスは、恵まれた自然条件を背景に農牧業がよく発達し、西欧最大の農業国となっている。

 

 

 

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