農業部門(林業、漁業を含む)は、全労働人口の3.2%を雇用し、GDPの1.1%(96年)を寄与しているに過ぎない。
主要換金作物は、ポテト、甜菜、大麦、小麦などであり、加工製品ではドイツワインが世界的に有名である。
工業部門(鉱業、電力業、製造業および建設業を含む)は、GDPの33.4%(96年)を寄与し、全労働人口の35.9%を雇用している。
鉱業は、全労働人口の0.7%を雇用し、旧西ドイツGDPの0.5%(93年)を寄与している。
主要鉱産物は、亜炭(低質褐炭)、硬質石炭およびカリ塩である。
原油の産出量は、1968年の約800万トンをピークに減少を続け、96年には280万トンに激減している。
このほかに、天然ガス、鉛、亜鉛なども産出されるが、その量は少なく、大部分は輸入に依存している製造業は全労働人口の24.8%を雇用し、旧西ドイツGDPの27.2%(93年)を寄与している。
製造業の主要分野(95年の生産額ベース)は、輸送機器(全体の13.4%)、非電気機械(12.2%)、化学製品(10.8%)、食料品(10.5%)である。
なお、ドイツは乗用車の製造では世界第3位、輸出では同2位(93年)を占める自動車王国である。
なお、乗用車の生産量(95年)は2.8%の増加を記録している。
ドイツの全エネルギー消費量の約40%が石油、天然ガスが22%、石炭が14%、原子力発電が12%、亜炭(主として旧東ドイツで使用)が11.5%となっている。
なお、96年における鉱物性燃料の輸入は、全輸入額の約7.9%を占めている。
サービス業部門は、96年GDPの65.5%を寄与し、全労働人口の60.9%がこの部門に従事している。