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ドイツ

 

(1) 一般事情

 

ドイツ連邦共和国は、欧州大陸のほぼ中央に位置し、北海・バルト海に臨み、北はデンマーク、東はポーランド・チェコ、西はオランダ・ベルギー・ルクセンブルク・フランス、南はスイス・オーストリアと国境を接している。

国土は大別して北ドイツ低地、中央ドイツ高地、南ドイツ山地に分けられる。

気侯は、一般に北西部は海洋性、南東部は内陸性である。

国土面積は357,021km2(日本の0.94倍)、人口は8,201.2万人(97年末)で、首都をベルリン(人口345.9万人)におく。

人種はゲルマン系を主体とするドイツ民族で、主要言語はドイツ語である。

宗教は、新教40.8%、旧教34.8%その他である。

統一直後の総選挙(1990年)で大勝したコール前政権は、その後旧東独再建が政府の見通しより困難であったこと等から支持率を下げ、ユーロ導入の決定等欧州統合推進では成果をあげたものの、内政面では戦後最高の失業率を記録し、税制改革、社会保障改革で成果をあげられず、98年社民党のシュレーダ氏に政権交替した。

ドイツの経済は、1996年春以降、欧州諸国の景気回復と97年初頭からのマルク安を背景に外需主導で回復し、96年の実質GDP成長率は1.3%、97年は2.2%、98年は2.8%であり、98年の成長率は東西ドイツ統一以来の最高記録である。

98年には、好調な内需(特に設備投資、個人消費)に支えられて、景気拡大傾向が継続したが、アジア、ロシアおよび中南米における経済危機等の影響を受けて輸出が低下(特にアジア地域への輸出は、97年秋以降約3分の1減少)し、ドイツ経済の拡大の勢いは弱まりつつある。

世界経済環境の悪化によりドイツ経済も減速しつつある中で、依然として高水準にある失業率(98年9.4%)を低下させることが、現政権の最優先課題となっている。

なお、通貨はドイツ・マルク(99年1月29日現在1ドル=1.722ドイツ・マルク)を使用している。また、欧州通貨統合(ユーロ)に加盟している。

世銀の推定によると、ドイツの1995年の国民総生産(GNP)は、1993〜95年の平均価格で算定すると2兆2,523億4,300万ドルであり、国民1人当りでは27,510ドルに相当する。

国民1人当りの実質GNPは、1991〜95年の期間に年平均0.8%の割合で増加しており、この間における人口は0.5%の割合で増加している。

ドイツの国内総生産(GDP)は、1991〜96年の期間に年平均1.4%の割合で増加している。

GDPの成長率は、96年が1.4%(旧西ドイツ1.3%、旧東ドイツ2.0%)、97年が2.3%と推定される。

 

 

 

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