主な農産物はじゃがいもを主に、トマト、きゅうり、カリフラワーなどの日常生産物と子羊であり、全輸出収入の1%(96年)に満たない。
漁業生産品は、96年の全輸出収入の64.2%を占めている。
86〜96年の間の農業生産高は、年平均2.3%の割合で減少している。
国際通貨基金(IMF)の推定によれば、農業部門の実質GDPは、91年には10.1%の減少を記録しているが、93年には4.2%を記録し回復している。
工業部門(鉱業・製造業・建設業・電力業を含む)は、91年にGDPの30.2%を寄与しており、労働人口の約25%がこの部門に従事している。
鉱業は殆ど発達しておらず、86〜91年の間の工業部門の生産高は8%の伸びに過ぎない。
製造業は、91年GDPの17.3%を寄与しており、鉱業部門と製造業部門(魚類加工業を除く)に労働人口の17.9%が従事している。
最も重要な分野は、価格ベース生産高でみると、アルミニウムその他鉱工品、肥料、セメントなどである。
製造業のGDP(魚類加工を含む)は、92年は4.2%の減少であったが、魚類加工の増加により93年、94年は5.9%の実質成長率を達成している。
アイスランドは、水力発電、地熱発電資源に恵まれているが、十分な開発はなされていない。
アイスランドは、貿易収支、経常収支とも1996年から赤字に転化している。
主な輸出品は漁業加工品であり、輸入品は自動車、電気製品などである。
対日貿易では、輸出では水産物(輸出額の約90%)、フェロアロイなどであり、輸入では自動車(輸入額の約70%)、フォークリフトなどである。