(2) 台風データ
気象庁が編集している台風ベストトラックデータを利用した。このデータは、台風毎に整理され、6時間毎(日本付近では3時間毎)の位置、中心気圧、最大風速及び暴風半径等の情報で構成されている。
(3) 解析期間と領域
解析期間は1992〜1998年の7年間とした。解析領域は、(1)で述べたように以下の範囲である。
北緯5〜40度、東経120〜170度
解析に用いた台風一覧を表2.1に示す。
2.2 解析手法
(1) 概要
衛星観測により、従来の手法では得ることの難しかった大洋上の海上風データを帯状という限られた範囲ではあるが面的に取得することができる。しかし、衛星から得られる風データは時間的にも空間的にも極めて離散的であり、事例解析的に幾つかの台風を追いかけただけでは、台風域内の風分布の特性を捉えることは難しい。そこで、衛星から得られる風データを、風観測時刻における台風の中心位置を原点とする極座標(角度は台風の進行方向を0度)上に分布させ、複数の台風の、複数の時刻のデータを重ね合わせることで、データの少なさを補うこととした。強度(中心気圧)や進行速度について共通の性質を持った台風のデータを重ね合わせれば、共通の性質を持った台風域内の風分布の特性を調べることができると考えられる。
(2) 風観測時刻の台風諸元
衛星が風を観測した時刻の台風位置及び中心気圧は、6時間毎(3時間毎)のデータを基に、分単位で時間内挿することによって求めた。また、台風の進行速度と向きは6時間毎(3時間毎)の台風位置をもとに、その間は一定速度で進行したものとして算出した。