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Grayが示した台風の発生に好適な条件のうち、船舶海上観測データにより表現可能な観測項目は海面水温である。そこで、ここでは台風の発生・発達域の海面水温の年々変動に着目した。

図2.7に、台風の発生数と主な発生域(北緯4°〜24°、東経110°〜170°に囲まれた海域)の海面水温偏差の経年変化を示した。海面水温偏差については61ヶ月移動平均値の95%信頼区間を示している。双方とも、1960年代後半まで増加、その後1970年代後半まで減少し、1980年代になり再び緩やかに増加しており、変化傾向は類似しているように見える。

SSTは61ヶ月移動平均値の95%信頼区間

ハッチは台風発生数

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図2.7 台風の発生数とその発生域における海面水温偏差の経年変化

 

双方の類似傾向を確認するために、台風の発生海域における海面水温偏差の変動の詳細を調査した。図2.8〜図2.9にそれぞれ夏季および秋季における北緯4°〜24°の海域(台風の発生域)について平均した海面水温偏差の経度時間断面図を示した。ここで、海面水温偏差は1961年〜1990年の30年平年値からの偏差の5ヶ年移動平均値である。夏季においては、1950年代〜1960年代後半まで東経150°以西の海域の海面水温は低く、東経150°以東の海域では高い傾向にあった。

 

 

 

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