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3] 3軸で分類

8象限分けの恣意性をなるべく排除するために、3軸に対蹠的な意味を持たせ、それに対して各科目が+であるか-であるかを判断することで自動的に8象限に分ける方法で分類した。

4] スクリーニング

各方法で第三段階までスクリーニングを加える。その際、学問の階層構造に留意し、学問の包含関係の中で、細かすぎず、大きすぎないような学問名を残すよう配慮した。また、カッコに、くくって表示しているような、階層構造上あるべきはずが科目名として挙がっていない学問名についても、必要ならば加えてスクリーニングを行った。

5] スクリーニング後に3軸で再分類

スクリーニング後に内容をみて検討を加え、再び3軸で分類を行った。

6] 5]の結果を象限毎に表示し、類似の指向性をもつ学科を比較

比較の精度を確認するため、同じ水産科学系の学科を比較した。例として、東海大学海洋学部水産学科資源開発課程と東京大学農学部水圏生命科学を取り上げた。各象限に位置する科目数、科目名を表示したところ、両学科がそれぞれ重視する方向性が判別可能となった。

7] 環境系学科を比較

東京水産大学海洋環境学科、東海大学海洋学部海洋資源学科、東京大学農学部水圏環境科学について、全科目データをもとに比較を行った。

 

(3) 作業プロセスの問題点と可能性

1] 科目名は学問名と異なり、学部によって名前の微妙な差異が見られる。これらをどの程度同じものとして見なすべきか、今回は判断基準を主観的に設定しそれを用いたが、今後も検討が必要である。

2] スクリーニングに際しては、今回はなるべく同じ階層の科目名を採用し、階層構造の中で必要と思われる科目名は随時加えるといった方法で行ったが、今後も異なる階層の科目名(包含関係にあるものなど)をどう扱うかなど、最終目的を意識したスクリーニングの方法を検討する必要がある。

3] 8象限に分類する方法としては、今回は、はじめから8象限に意味を与え、各要素を当てはめていく方法と、3軸に意味を与え、要素の性質から各軸に対して+-を与えて自動的に8象限に分ける方法の2つを提示した。

 

 

 

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