DMF及びVSLでCGモデルデータベースを使用して実際に制作したコンテンツの事例を以下に紹介する。
・琉球新報社イメージCM
DMFではザトウクジラをモチーフにして、琉球新報社のテレビCMを制作。'98.4月末に納品し、沖縄テレビでオンエアされた。制作期間は1.5ヶ月、制作コストは300万円で。CGモデルデータを使用しないでザトウクジラを0からモデリングすれば、制作期間とそのコストは倍以上を要する。
・ヒーリングシステム‘美海物語’
DMFでは、病院の待合室やリラクゼーションルーム、企業や公的施設のエントランスで利用されるヒーリングシステムを開発・制作した。本システムは、壁掛け型のプラズマディスプレイとDVDプレイヤーから構成されており、人が疲れを癒したり、くつろいだりするための映像を沖縄の魚のCGアニメーションで提供するものである。病院を例に取るとクジラの映像は産婦人科で、トロピカルフィッシュは小児科の待合室で利用され、患者の退屈で苦痛な診療待ちの時間を癒してくれる。納品例とは、沖縄の「かいメンタルクリニック」や、写真2の足つぼヒーリングルーム「イマージュ」(名古屋パルコ南館10階)等がある。
・水のない水族館‘バーチャルアクアリウム’
近年、水のない水族館の開設や、水族館での展示映像にCG利用が積極的に行われている。VSLでは、1995年に青函連絡船(羊蹄丸)を改造して新設された船の科学館の展示施設として、手をたたくと、魚が画面に飛び出す‘バーチャルアクアリウム’(写真3)を制作した。このシステムは、台湾の水のない水族館(台安海洋生物館)にも納品された。こめほか、7面マルチを使用して海洋生物がいきいきと泳ぎ廻る‘ディープシーブルー’‘コーラルフィッシュ’‘沖縄アクアリウム’(写真4)の3本のCGコンテンツを制作し、浜松科学館、NTT岐阜マルチメディア館イオ、六本木オークランド等、教育からアミューズメント分野まで幅広く活用されている。