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IOC(政府間海洋学委員会)、WMO(世界気象機関)、IMO(国際海事機関)などの支援を得て実施されているGOOS、JGOFS、ODP、GLOBECなどの国際共同研究は外国の排他的経済水域でも調査の承諾を得やすい。これから行われる日本海の長期観測ではロシア、中国、韓国も加盟しているNEAR(北東アジア域)─GOOS、PICES(北太平洋海洋科学機構)の役割は重要である。

日本学術振興会(JSPS)は日米、日仏、日英、日独などの先進研究国際研究の他に、拠点大学方式によるアジア諸国との学術交流を行っている。水産学の分野では平成7年からインドネシア(東京水産大学─デイポヌゴロ大学)、平成10年からフィリピン(鹿児島大学水産学部─フィリピン大学)との交流、海洋科学の分野では昭和63年からインドネシア(東京大学海洋研究所─科学院海洋研究所)、平成元年からタイ(東京大学海洋研究所─チュラロンコン大学理学部)、平成3年からマレーシア(東京大学海洋研究所─マレーシア・プトラ大学)との学術交流が実施されておりこれらの国から多くの研究者が来日し、また共同研究のため多くの日本人研究者がこれらの国々を訪問している。これまで日本の船舶を使用した共同海洋調査も行われ成果も挙がっている。

国際協力事業団(JICA)も東南アジア、サモア、フィージー、トンガなどの大洋州諸国と主として水産分野で幅広い、技術協力事業を展開している。将来、これらの沿岸国の排他的経済水域内で船舶を用いて海洋調査を行う場合にはJSPSやJICAを通した国際協力の実績も大いに関与するであろう。

 

 

 

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