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秋田大会2001年8月16日〜26日

WG(ワールドゲームズ)豆知識

【競技場】

 

競技場、いわゆるスタジアムの由来は、古代ギリシアの競技場の走路とその長さを基準とした長さの単位である「スタディオン(stadion)」という言葉からきています。ちなみに、1スタディオンは約600フィート(約186m)に相当します。

日本の陸上競技場は、明治20(1887)年に現在の東京大学構内に1周365ヤードのものが造られたのが初めとされ、その後、明治44(1911)年に現在の羽田空港地内にオリンピック競技場と同じ1周400mの楕円形の競技場が造られました。スタンドの付設はなかったものの、この競技場で日本初のオリンピック予選会も開催されました。

ワールドゲームズ大会は、既存の施設を利用することが大会実施の条件となっています。2001年秋田大会のメイン会場である秋田市八橋陸上競技場は平成7年完成。ウレタン製全天候型舗装のトラック(400m×8コース)に天然芝のフィールド、観客席には37,000人を収容できる東北屈指の陸上競技場です。ファウストボールと7人制ラグビーが行われます。

 

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フィールド

Item of WORLD-GAMES

*このコーナーでは、ワールドゲームズの種目を順次紹介しています。

ボディビル

日本の代表選手は世界レベル。

生涯スポーツとしても、健康づくりとフィットネスに最適。

 

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ワールドゲームズフェア'98から

 

ボディビルの歴史は西欧文明と同様その源流はギリシャに端を発します。

数多くの遺跡の中でもギリシャ神話の神々や英雄をかたどった彫刻はいずれも人間が理想とする力強さと気品に満ちた美しい姿をしています。

そうした人間像は、ルネサンスを経て今日なお脈々と現代に受け継がれていますが、ボディビルは、芸術作品のように自分の肉体を素材にして逞しさと美しさを築き上げ、その見事さを競う、造形的なスポーツ競技と思っていただければよいでしょう。

バーベル等のウェイトを使って肉体を鍛えるので、ボディビルのトレーニングのことを別名、ウェイトトレーニングともレジスタンストレーニングとも言いますが、要は人間の肉体はすべて運動することによって発達するので、その原理を応用して筋肉に重さの抵抗を与え、それへの反発で筋肉を発達させることを目的としたトレーニング方法です。

このトレーニング法を開発したのは、20世紀の初頭、鉄アレイ体操を創案して世界的に普及させたドイツのユーゼン・サンドーといわれています。その後、何度かの変遷を経て第2次世界大戦後、国際ボディビルダーズ連盟(IFBB)が設立されました。カナダに本部が置かれ、近代スポーツとしての競技ルールを定め、毎年世界選手権を各国持ち回りで開催しています。今年53回目を迎え、加盟国は現在140ヵ国以上を数えます。

日本では昭和30年に、社団法人日本ボディビル連盟(JBBF)の前身である日本ボディビル協会(JBBA)が設立され、毎年、日本選手権大会を開催し、今年で通算44回になります。1982年IFBBに加盟以後は毎年世界選手権とアジア選手権に日本の代表選手(男女)を派遣してきました。成績は、現在アジア連盟加盟約30ヵ国の中で2位〜3位、世界レベルでは加盟140ヵ国中10位程度です。組織としては国内の約500のジムがJBBFに加盟しています。

 

【競技】

競技の正式名称はボディビルディングですが、日本では一般にボディビルと呼ばれます。競技は体重別のカテゴリーに分けて行われ、男性はトランクス、女性はビキニで演技します。

予選は身体の前・後・横を含めた規定ポーズ7種目、決勝は自分で選曲した音楽に合わせてフリーポーズを1分以内の構成で表現します。

審査は公式審査員7名で行い、予選は各審査員が○×式で評価し、○の数が多い選手が決勝に進出します。

審査のポイントは筋肉と均整とポージングの3つの面から判定します。筋肉は単に大きいだけではなく、無駄な脂肪や贅肉がカットされた筋肉の境目(ディフィニション)が明確なことが肝要です。均整は全身がバランスよく発達していることが大切です。ポージング、特にフリーポージングは筋肉の逞しさの強調だけでなく、いかに美しくリズミカルに表現するかが勝敗の分かれ目になります。

さて、ボディビル競技についてざっと述べましたが、生涯スポーツとしてのボディビルは、年齢と体力に応じて実施すれば、健康づくりとフィットネスに大きな成果が上がることを知ってください。さらに、各種スポーツ競技の強化に筋力トレーニングとしてボディビルを実施することは、今日では常識になっています。

 

連絡先

社団法人日本ボディビル連盟

〒111-0053 東京都台東区浅草橋4-9-13大黒ビル2F

TEL. 03-5820-4321

FAX. 03-5820-4322

 

My Challenge(マイ・チャレンジ)

理想のスポーツクラブ作りのために……

横浜フリエスポーツクラブ代表

辻野臣保さん

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横浜フリエスポーツクラブを設立して、横浜フットボールクラブ(横浜FC)が今年3月に新生チームとして誕生しました。とにかく全力疾走しながらの立ち上げでしたが、Jリーグの理念である

地域密着型のクラブチームであること、結成にあたっての市民手づくりの熱い想いが、会社発足からわずか2ヵ月で日本フットボール協会(JFL)に準会員として加入が認められたのだと思います。時間がない、お金がない、経験がない、何もないところからのスタートを考えると奇跡とも思えるほどですね。

クラブ運営は市民会員制度(ソシオ制度)が基本になっています。この制度は、スペインの名門サッカークラブ『バルセロナ』にならったもので、市民がクラブ会員となり、その年会費で資金と運営の両面で経営を支えるというものです。

特典を目的としたファンクラブ──与えられたものを享受するのではなく、会員ひとりひとりがクラブを支えているという誇りと喜び、そして自覚を持ち、建設的な言動でクラブをより良い方向へ育ててゆくスタイルです。その意識と情熱が、われわれのクラブの大きな原動力になると信じています。

何もないという点を見れば今でも同じで(笑)、年間を通して使える固定したグラウンドの確保が今一番の問題です。選手のモチベーションを向上させる意味でも、応援してくれるサポーターが集まれる場所は絶対に必要です。それに、横浜FCを底辺から支えるためにジュニアユース(中学生)の育成も急務と考えていますので、行政への働きかけをはじめ、個人、企業を問わずご支援、ご協力をいただけるよう努力を重ねたいと思っています。

もっと注目を集めるためにチーム力を向上させること、そしてクラブ経営の安定にはソシオ会員の数はまだまだ足りません。理想と現実とのギャップは非常にきついものがありますが、とにかくこれからです。ソシオ制度に賛同して、それが理解され広く浸透するには多少の時間がかかるかもしれません。しかし横浜には330万人の市民がいます。それだけの可能性があるということです。地域に密着したスポーツクラブの芽を大きく育てたい、今、この社会が求めていることだという実感があります。

(ソシオ会員のお問い合わせは045-226-5107ソシオフリエスタ事務局まで。)

 

 

 

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