3月18日から22日までの5日間、米国ロサンゼルスのアマチュア・アスレチック財団(Amateur Athletic Foundation)で国際スポーツ情報協会(International Association for Sports Information【IASI】)の年次会議が開かれた。
会議には、21カ国約50名が参加して各国のスポーツ関連情報などの交換と1998年決算報告、1999年の事業計画などが審議された。
昨年、香港での開催時に提案された「アジアスポーツ情報協会の設立」に向け、その準備委員会がアジア地域(中国、香港、台湾、サウジアラビア、イラン、日本)の出席者によって行われた。この準備委員会では2001年までの協会設立のために、アジア地域のメンバーの確保に努めることが確認された。次回の年次会議は、2000年4月にチリのサンチャゴで行われる。
今回の年次会議が開催されたアマチュア・アスレチック財団は、1984年のロス五輪の収益金を基金として設立された団体で、スポーツ情報センターの運営や、競技団体が行う青少年の競技力向上を目的とした事業への助成、指導者の養成などの事業を行っている。
IASI会議終了後、サンディエゴ市郊外にあるナショナルトレーニングセンター(ARCO Training Center)もあわせて視察した。
このトレーニングセンターはARCO社(石油会社)をはじめとする国内企業の協力で1995年4月にサンディエゴ市の郊外に設立された。運営は米国オリンピック委員会が行っているが、専門職以外はボランティアで運営されている。サッカー場5面、北米最大規模のアーチェリー場、陸上競技場、フィールドホッケー場、カヌー/カヤック専用人工湖、自転車競技の練習場がある。また、選手のフォローアップも万全で、選手用の宿舎、レストラン、ウエイトトレーニングルーム、メディカルルームなどが完備されている。
「日本のスポーツを元気にしたい」を合言葉に平成3年度からスタートし、今年で9年目を迎えたSSFスポーツエイド。平成10年度までに、延べ4,004事業に対し約25億円を交付してきましたが、平成11年度は466団体に対し、約3億円の交付が決定しています。これからも『スポーツ普及活動の助っ人』として全国の様々なスポーツ団体を応援していきます。
なお、来年度事業の申請は、平成12年1月に受け付ける予定です。
2. チャレンジデー
チャレンジデーは、世界中で一斉に開催されている市民参加型の一大スポーツイベントです。日本でも昨年は35市町村の約40万人が参加するビッグイベントに成長しました。7回目を迎える今年は、5月26日に45の市町村が参加し、100万人に迫る人々が思い思いのスポーツにチャレンジします。
3. SSF世界スポーツフォトコンテスト
過去3回開催したこのコンテストには、プロ・アマ問わず世界50カ国以上から、延べ約32,000点を越える応募がありました。スポーツの1シーンを切り取るよりも、スポーツそれ自体を取り巻く環境・情景・風景のすべてを含め、競技している人・観戦している人たちの瞬間的なシーンを捉えることに重点を置いた世界最高峰のスポーツフォトコンテストです。このコンテストを通じてスポーツ実施への動機づけと、スポーツを文化として根づかせることを目的としています。第4回目となる今年は、7月から募集を開始します。
4. ワールドゲームズフェア
古くから日本スポーツのメッカとされている「神宮外苑」で、地域住民をはじめ、広く一般の人々を対象に約40種目のスポーツを一堂に会し、これらの紹介や指導を行うフェアです。スポーツ愛好者の拡大とスポーツ団体間の相互交流を目的に本フェアを実施しており、神宮外苑を拠点としたスポーツクラブをつくろうという機運も生まれてきています。11月20日(土)、21日(日)の開催予定です。
6. SSFスポーツ・フォア・オール・ネットワーク
SSFスポーツ・フォア・オール・ネットワークは、スポーツの普及を願うスポーツ団体が集い、スクラムを組んでいこうというものです。現在、全国の659のスポーツ団体が入会(年会費5,000円のみ)しており、情報交換を行い、相互の協力関係を構築しつつあります。今年度もSSFでは、FAX情報サービス、セミナーや勉強会の開催、各種特典サービスを用意し、ネットワーク会員のみなさまの普及活動をお手伝いしていきます。
クローズアップナウ
*このコーナーではスポーツ・フォア・オールの精神がキラリと光る自治体を紹介しています。
市民・企業・行政が三位一体となって進める
「サッカーのまちづくり」
埼玉県浦和市
浦和市政策企画部スポーツ企画室 スポーツ振興係長 矢作浩良
明治41年に現在の浦和市役所内にあった埼玉師範学校(現在の埼玉大学)で初めてサッカーが行われてから約1世紀、浦和市は「サッカーのまち浦和」として、高校サッカーを中心に(昭和21年〜51年ごろまで)全国に輝かしい足跡をしるし、サッカー王国埼玉の中心的役割を果たしてきました。
市民のサッカーに関する理解や関心はとても高く、特に1992年に浦和レッズが誕生してからの、市民・企業・行政の三位一体となった応援体制はJリーグホームタウンの模範ともいわれ、ゲームのたびに駒場スタジアムを真っ赤に染める熱烈なサポーターの応援風景は、今や浦和市の新しい風物になっています。
本市の推進する「サッカーのまちづくり」は浦和レッズの応援だけにとどまらず、「浦和市サッカーのまちづくり推進協議会」を主体に、「ドリームサッカー」(レッズ選手が少年を指導するサッカー教室や親善試合など)の開催や「浦和レッズ選手フットレリーフ」の設置、「高校サッカー選手団海外派遣」事業等、サッカーを核としたスポーツの振興、ならびに浦和市のさらなるイメージアップのための諸事業を積極的に展開しているところです。
平成10年には、浦和レッズのホームグラウンドである駒場スタジアムヘの徒歩観戦者の玄関口となっているJR北浦和駅東口前に、「レッズスクエア」を建設いたしました。この建物は試合開催日の待ち合わせ場所として、またふだんは市民の憩いの場として、サッカーを中心としたスポーツ文化情報の発信、地域・商業活性化のための活動拠点など多くのコミュニティ機能を有した施設です。建物正面に設置された大きなからくり時計はレッズのキャラクターであるレディアも登場し、選手・サポーターが繰り広げる試合風景が軽快な音楽とともに展開し、ナレーションはゲームの勝敗によって変化します。ぜひ一度ご覧になっていただきたいと思います。
また、9年度からは「ロッテマリーンズ野球教室」を実施するなど、サッカー以外のスポーツの振興にも積極的に取り組んでいるところです。
さらに現在は、2002年ワールドカップサッカー大会の埼玉県開催地として、現在、本市美園地区に建設中の国内最大サッカー専用スタジアム(県営)での決勝戦の招致および開催準備・気運醸成等を県とともに積極的に展開しております。
このようなサッカーにかかわる事業の推進については、本市のサッカーの普及・発展のみならず、広くスポーツの振興、地域の活性化、さらには青少年の健全育成などに、極めて大きな意義を持つものと考えています。
今後とも、サッカーをキーワードとした諸事業を積極的に展開し、市民の方々のスポーツヘの関心を深め、本市の目指す「一市民一スポーツのまち浦和」の構築を図っていきたいと思っています。