(4) 長波長海底面への投影の準備のため、深さ1000m毎に重力データのバンドパス成分を下方接続した。GMTのgrdffコマンドによりフィルタリングと下方接続を同時に実行した。範囲内の最深点に合せ、1000m、2000m、3000m、4000mの4ファイルを作成した。(大和堆の場合。)(図2-13の手順2-3)
grdfft $1-G$2 -C$3 -F1000000/200000/15000/10000-M-V
注:
・バンドパス処理と下方接続を同時に行っているが、バンドパス処理済みのものを入力として下方接続のみ行った場合もほとんど値に変わりはなかった。
各モデル海域での結果を以下の図2-43〜図2-61に示す。(小笠原海台は7000m、三陸沖は8000mまで。)
(5) 深さ1000m毎に下方接続した重力データと海底地形の長波長成分から海底面における重力値を補間した。(図2-13の手順2-4)
線型補間重力値grav_intは、
grav_int=((depth_obs-depth_u)*(grav_1-grav_u)/depth_step)+grav_uである。各変数の説明を以下に示す。処理は主にC言語プログラムにより行った。
depth_org:既存水深長波長成分、
depth_u:1000mごとの層に区切った場合にdepth_orgが所属する層の上面の深さ、
depth_1:1000mごとの層に区切った場合にdepth_orgが所属する層の下面の深さ、
depth_step:層の厚さ。1000m。
grav_u:depth_uでの下方接続値、grav_1:depth_1での下方接続値、
各モデル海域での結果を以下の図2-62〜図2-64に示す。